犬たちの反乱を描いたハンガリーの犬事情、「ホワイト・ゴッド」の保護犬達は・・。

2015年11月23日

犬たちの反乱描く「ホワイト・ゴッド」監督が語るハンガリーのペット事情

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「ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲」監督のコーネル・ムンドルッツォが、ハンガリーのペット事情と撮影の裏側について語ったコメントが到着した。

本作は雑種犬の飼い主に重税を課す法律が施行されたある街を舞台に、野性に目覚めた犬たちの反乱を描く物語。2014年のカンヌ国際映画祭である視点部門のグランプリを受賞し、主人公の少女の飼い犬を2匹1役で演じたルークとボディは、優秀な演技を披露した犬に贈られるパルムドッグ賞に輝いた。

ムンドルッツォの母国であるハンガリーでは国民の約70%がペットを買っており、ムンドルッツォ自身も犬に囲まれて育ったという。「ハンガリーでは人間と同じ額の電車賃を払えば、犬もケージに入らず普通に電車に乗れるんだ。室内で飼うのが普通だし、カフェに犬を連れて入るのは日常だね。それからペットショップで犬や猫を売っていることはほとんどなくて、ブリーダーから買う。だからかわいいからといって子犬を衝動買いすることもないし、ブリーダーのところに何回か通って犬との相性を確認したり、飼い主としての心構えを学ぶことができるんだ」と話すムンドルッツォ。

撮影については「出演した約250匹のほとんどが保護施設から来た犬で、彼らすべてに名前を付け、4カ月の準備期間にはトレーナー約50名が家族のように一緒に過ごしながら訓練したんだ。現場のスケジュールはすべて犬あわせ。犬には決して苦痛を与えないように、撮影そのものが遊びと感じられるように細心の注意を払い、犬たちのコンディションを最優先した」と明かす。ちなみに、保護施設から来たすべての犬たちに里親が見つかったが、彼らはもらわれた先でも本作撮影時に付けられた名前で呼ばれているそうだ。

「ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲」は、11月21日より東京・新宿シネマカリテほかで全国ロードショー。

映画ナタリーより転載

     

 人間から虐げられ保護施設に入れられた犬たちの反乱を描いたハンガリー映画『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲』では実際に施設で保護されていた250匹以上の全ての犬たちの里親が決まり、一匹たりとも施設に戻ることはなかったそうです。

 テレビ番組や映画の影響力は大きく、出演した動物の里親を募集すると、応募者が殺到します。過去ニュースで取り上げられた「崖っぷち犬」もそうでした。徳島県動物愛護管理センターに、県外から応募者が殺到したといいます。そしてこの崖っぷち犬は失踪を繰り返し、結果的に飼い主は飼えなくなってしまったのです。最終的にはセンターで飼育されることになったということです。姉妹犬についても、「かわいそうだ」ということで里親希望者は何人か現れ、引き取られたものの、2年後には事情により保護施設に預けられたそうです。(新しい飼い主は見つかったということです。)

 テレビや映画の撮影で、犬猫ほか動物全般を使うことが動物虐待だといった声があがることは事実です。お金儲けに動物を使い、酷使する、ということ。視聴者はテレビや映画を楽しむだけでなく、動物の扱われ方にも目を向けることが重要だと思いませんか?「ホワイト・ゴッド」のように、犬達に細心の注意を払い、コンディションに配慮しても、保護犬の報酬は里親だけ?という見方もできます。(報酬があったかどうかは不明。)

 爆発的な話題性を追うだけでなく、ドキュメンタリーなど実質的な試みで、徐々に保護動物のことが浸透していくような、テレビや映画の企画が生まれてほしいものですね。