猫、受難の時代、猫の交通事故死は「飼っている」という意識が低いからだけ?

2016年4月13日

沖縄で1日7匹の猫が車にひかれ死んでいる 殺処分と並ぶ年間2684件

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※写真はイメージです

沖縄本島の国道と県道で、車にひかれるなどして死んだ猫が回収された件数は2015年度、2684件に上った。1日約7匹がれき死している計算で、14年度の県内の猫の殺処分数2679匹に並ぶ多さだ。原因の一つは、飼い猫を家の外に出したり、野良猫に餌をあげたりする「あいまいな飼い方」だと専門家は指摘する。(学芸部・榮門琴音)

(中略)

 「道で猫が死んでいる」という通報を受けて出動した南部土木事務所の道路維持作業用車が到着し、スコップやビニール袋を持った職員5人が、猫の死がいを、スコップですくい、ビニール袋に入れた。

 回収された死がいは一般廃棄物扱いで南風原クリーンセンターへ運ばれた。職員によると、犬より猫の死がいが圧倒的に多く、1日に3、4件回収することもあるという。猫の死がいの回収件数は、国道で1334件(北部420件、南部914件)、県道で1350件(北部248件、中部538件、南部564件)。離島や本島の市町村道の回収件数を加えると、実際はさらに多いとみられる。(後略)

沖縄タイムス より転載 2016年4月12日

猫の交通事故死は「飼っている」という意識が低いからだけ?

 猫は犬のように登録制ではないので、飼い主の「飼っている」という意識が低い、「飼っているのか飼っていないのかわからない飼い方」が原因とされていますが、本当にそうでしょうか。

 野良猫、外飼い猫の死因のトップは交通事故です。大きな音にビックリしてパニック状態となり立ちすくんでしまう、あるいはあわてて車に突進してまう、ライトに目をやられて、立ち止まってしまう、など猫は犬より交通事故に遭いやすいと言われています。猫は解剖学的には、後ろ歩きできない身体だと言われています。

 犬と猫の祖先は同じといわれ、草原で暮らすようになったものが犬へと進化し、森林に暮らすようになったものが猫へと進化したといわれています。草原では狩りをするにも、身を守るのにも、集団の方が適していたため、犬は群れになって行動するようになったのです。

 一方、森林で暮らすようになった猫は、個で行動する方が狩りをしやすく、身を隠しやすいので、単独行動をするようになったといわれています。森林で暮らしていた頃より、危険が及べば木に駆け上がるという習性ができたのです。現代のように、車社会になってしまうとなり、猫達の逃げ場がない道路は本当に危険です。

 ちなみに古い数字ですが、「東京都において交通事故死により路上で収容される猫は、約2万4千匹に及ぶ」(平成9年)というデータがありました。現在の交通事故死の数をヒアリング中ですが、当時より室内飼いが増えていると予想されるので、減っているかもしれません。

 沖縄県という地域の特性、飼い主の意識、飼い方の特徴、交通量など、色々な要因があっての結果と思われます。大都市といわれる都道府県では、室内飼いが浸透してきている傾向にありますが、負傷猫の収容も多く、交通事故死の数は更に多いのかもしれません。

 また猫の事故で近年多いのは、マンションの高層階からの転落事故だといいます。ベランダや通路を自由に行き来しての落下によるものと思われますが、高層階から地面に落ちては猫も無傷ではいられません。

 完全室内飼いが推奨されるなか、自由気ままな猫にとって可哀想だという声もあります。外を自由に行き来させると、交通事故に遭う、マンションから落下する、猫取り・猫殺しの被害にあう。今の人間の暮らす社会では、猫の受難が大きすぎるのも事実です。猫の楽園といわれる、車の通りのない(少ない)島々に住んでいる猫達は、とても幸せな住環境だといえますね。