超高齢化社会と多死社会、人間も動物もセーフティネットが望まれている

2016年4月19日

犬猫などのペットと一緒に入れるお墓の需要が拡大

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 犬や猫などのペットが亡くなった時、あなたならどのような供養を行いますか?

 そばにいるだけで幸せな気持ちにしてくれる動物達。つらい時期を支えてくれた犬猫などのペットが亡くなったら、手厚く葬ってあげたいと思う方も多いと思われます。

 大阪市天王寺区の泰聖寺では、ペットの火葬や納骨といったペット霊園での供養だけでなく、飼い主と犬猫などのペットが一緒に入れるお墓を建てることができるのです。この寺院でペット供養がスタートしたのは2012年だそうです。ペットの供養をもっと手厚くしてあげたい、といった方が多いことを知り、ペットの為の納骨堂を建て、火葬できる施設も整えたそうです。愛犬をかたどった石像を造ることもできるといいます。

 

火葬の料金は2kg以下(15cm以下)なら引き取りに1万4000円、拾骨1万9000円、2~5kgは引き取り1万7000円、拾骨2万2000円など体重によって決められている。毎月月例の法要があり、読経供養(1霊3000円)や合祀納骨(1万5000円)、納骨壇安置(管理料年間1万円)などができる。始めた当初、火葬の依頼は月に10件ほどだったが、現在は月に80件まで増えた。納骨の依頼は月に30~40件ほど。夜間対応用に火葬車を導入し、訪問火葬も始め、依頼は月に100件ほどにのぼっている。

「ペット供養を行う寺 副住職の結婚きっかけに始まる 」NEWS ポストセブン より一部引用

 

 犬猫などのペットは家族同然であり、人によってはそれ以上の存在である場合もあります。気持ちの整理をする為、手厚く供養してあげたいという気持ちは理解できます。ですが、あまり悲しみを引きずらない方がいいともいわれています。動物には人間のように邪念がないので、死後も行くべきところは決まっているといわれています。動物は本来、野山で野垂れ死ぬことが普通だと考えると、供養の大小は関係なく、人間側の気持ちの整理の問題なのかもしれません。

 

超高齢化に加え自殺者も増加の一途という、多死社会へ突入

 1年間の死亡者数は約130万人、2030年には160万人に達するとされています(厚生労働省)。また、自殺者数について、ここ10年、連続3万人超とマスコミで報じられています。驚くべきことに、日本には年間15万人ほどの変死者がいるそうです。WHOではその半分を自殺者としてカウントするので、公表すべき自殺者数は本当は11万人ということになるそうです。これは実に他の先進諸国の10倍という数字だそう。

火葬場不足が生む“葬儀難民”

東京では、火葬場や斎場がかつてないほど混み合っている。東京都福祉保健局によると、都内の年間死亡者数は約11万人。毎日平均300人以上が亡くなっている計算だが、都内の火葬場は26カ所(うち8カ所は島しょ部)。保冷庫はつねに遺体で満杯だ。葬儀会社グランドセレモニー代表の佐藤隆博さんによれば、高齢者の体力が低下する冬場、とくに年末年始を挟んだ12月、1月の混雑が著しいという。八王子市斎場の受付職員は「繁忙期はご遺族のご希望の時間帯に添えないことも多く、なかには火葬まで7日もお待たせするケースもあります」と話す。

遺体ホテル、献体――加速する「多死社会」の現実 yahooニュースより一部転載

 

 保育所建設に地元住民が反対して建設が中止となったニュースが連日報じられ、物議を醸していました。火葬場不足の背景にも、周辺地域のイメージが悪くなるといった理由で、地元住民が反対するケースが多いといいます。

 

超高齢化社会に対応したセーフティネットが望まれている

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 一方、超高齢化に向けて、ペットと暮らせる特別養護老人ホームが話題となりました。神奈川県横須賀市の社会福祉法人心の会の特別養護老人ホーム「さくらの里 山科」では犬や猫と入居することが可能だということです。入居者が先に死去した場合も、ホームでペットを最後まで面倒みてくれるということです。

 「特別養護老人ホーム」とは、社会福祉法人や地方自治体が運営する公的施設であり、民間の「有料老人ホーム」と比べて費用が安いため、入居待ちの人がとても多いといいます。

 超高齢化、多死社会に向けてのセーフティネットとなる「伴侶動物福祉」。高齢者の急病や死去で、置き去りにされたペット達が次々と保健所へ収容されています。今や子供の数を上回るペットの数。犬猫などの動物達が置き去りにされている現実を踏まえた、セーフティネットの構築が切実に望まれています。