貫いた「京都市は殺処分機は使っていません、要りませんよね」という態度、京都動物愛護センター(前編)

2016年2月4日

殺処分機での処分は間接的な行為、動物の最期を看取ってあげるのが、決断を下す獣医師の責務

 

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2016/2/1

「殺処分機を使わない」京都動物愛護センター、殺処分機廃止(使用しない)に尽力された「影の立役者」と言われている獣医師・河野誠さんを訪問させて頂きました。

 政令指定都市と都道府県が共同で運営する愛護センターとしては全国初となる京都動物愛護センター。H24年から構想に入り、H25年に有識者を交えた構想検討委員会が発足、H26年に着工というタイムスケジュールでH27年に開館しました。

 河野さんは京都市役所で愛護センターの構想・設計などに5年間携わった後、京都動物愛護センターに異動されたということです。

  京都市家庭動物相談所ではH22年以降、殺処分機の使用をストップしたそうです。その前段階で「殺処分機を使わない」という明確な方向性はあったのです。「自分というより職員の総意。」だったといいます。

 

 「殺処分機で処分することは間接的です。最期を看取ってあげるのが、決断を下す獣医師の責務だという思いが強くなっていったということです。」

 

 一気に殺処分機の使用をやめるという訳にはいかなかったといいます。殺処分機を使わないスキルが必要となるからです。例えば狂暴な犬なら、その犬にいかに負担がかからない処分方法を模索するなど、色々な積み重ねの期間が3~4年。そしてH22年に殺処分機を使わないという方針に移行したのです。

 

「京都市では殺処分機を使っていないので、要りません」

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 その後、動物愛護センターの構想に入り、「京都市では殺処分機を使っていないので、いりませんよね。」という態度で臨んだそうです。京都府は府動物愛護管理センター(現在は京都動物愛護センターの支所)に殺処分機を所有していました。市と府が共同で運営するという構想の中で、「支所の殺処分機を使うか否か」という論議があったそうです。

 京都市は「京都府も京都市のやり方でやっていただかなければ。」という態度を崩しませんでした。市と府の歩み寄りには時間がかかりましたが、最終的に殺処分機を使わないという流れになったそうです。市と府の話し合いという面では、すべてが円滑に進んだ訳ではないようです。殺処分機を導入したい、殺処分機を使うべきだ、という反対はなかったそうです。他エリアを視察し、殺処分機を導入してはどうか、というアドバイスには「要りません」と言い続けたそうです。

 

 殺処分機を製造している会社は多くはありません。殺処分機はガスを注入するため、安全性が問われ、入り組んだ機械であり、いつでも可動できるようメンテナンスは欠かせません。メンテナンス費用は高額です。殺処分機を使用しなくなると、費用が浮くため、動物の飼養や広報にまわすことができるといいます。

 

 殺処分機はその施設に合わせたオーダーメイドなんだそうです。一回あたり何頭かということや、諸条件により金額も違ってきます。

 

緊急時に備えて殺処分機を設置しメンテナンスする、という発想は京都にはありません

 

 「大阪府は危機管理の為に小型の麻酔注入(その後炭酸ガス注入)の殺処分機を導入すると公言しています。狂犬病が発生した場合などの危機管理の為に小型の殺処分機導入というのもおかしくないですか?」との質問に、

 

 「行政として否定的なことをいいづらいのですが、危機管理というなら、殺処分機がないうち(京都)はどうしたらいいのか(笑)」

 

 「狂犬病など、それだけのために殺処分機を設置し、メンテナンスをするという発想・考え方はうち(京都動物愛護センター)にはありません。緊急時は緊急時の対策として、その時にはじめて予算を検討します。うちは財政上よろしくないので(笑)」

 

 ※大阪府の財政は破綻しているという話です。「大阪府は800億円の財源不足、(仮)動物愛護管理センター建設及び殺処分機を導入している場合ではない!!」

 

 

 京都の場合は、京都市の家庭動物相談所が老朽化、、施設の建て替えの必要性に迫られたとうことから話が始まったといいます。土地は京都市の古い公園であり、公園の再整備という主要コンセプトもありました。

 愛護センターはその公園の一部であり、一般の方も自由に入れる造りになっています。建設には税金のみならず基金・寄付金1億円以上が集まりました。本来はもっと大きな施設が理想的でしたが、多様な意見を交えた折り合いの中で、このような施設が出来上がったといいます。

(後編へ続く)

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なお、大阪府動物愛護管理センター(仮称)殺処分機導入反対の署名はTeam Anipal Japanの主催ですので、無断転載禁止とさせて頂きます。

大阪府動物愛護管理センター(仮称)殺処分機導入反対 

大阪府は危機管理の為に殺処分機を導入すると公言しています。皆さまのお力添えをお願いします<(_ _)>